今年度もHUAWEIの新製品ラッシュが怒涛の勢いで続く。HUAWEIのイヤホン最上位機種であったFreeBuds Pro2もついに世代交代となり、FreeBuds Pro3にその座を譲り渡すこととなりました。
3代目となり、単なるマイナーチェンジかと思いきや、今回は音質以外にも通話面を中心に改良が加えられています。
果たして、FreeBuds Pro3は、FreeBuds Pro2に引導を渡すことができるのか?
他のブログにない情報も交えて、FreeBuds Pro3の徹底レビューを行っていきます。
Huawei FreeBuds Pro3のレビュー

- デュアルドライバーで明瞭度がいい。
- ANCや通話のノイズ除去機能がFreeBuds Pro2よりも向上している。
- ワイヤレス充電(Qi)対応で、充電開始したらLEDが光り、ビープ音が鳴るので分かりやすい。
- イヤーピースがXSサイズも付属しており、様々なサイズにフィットしやすくなっている。
- 公式サイトにはL2HC 2.0対応とあるが、日本国内には対応した端末が存在しないため、使用不可。
- 相変わらずノズルが短く楕円形という独自仕様のため、イヤーピースを社外品に交換することができない。
- AI Lifeアプリが動かない端末では、LDACへの切り替えができない。
Huawei FreeBuds Pro3レビューの解説
ここでは、私が実際にFreeBuds Pro3を使ってみて、上記レビューの評価に至った経緯を解説しています。
旧機種であるFreeBuds Pro2とも比較しています。


デュアルドライバーで
明瞭度がいい

ダイナミックドライバーだと高音域をよくしようとすると径を小さくしなければならず、逆に低音域をよくしようとすれば大きくする必要があります。
その欠点を改善したのが、デュアルドライバー式で、低音域をダイナミックドライバー、高音域をマイクロ平面振動板ドライバーに担当させると、広い帯域をカバーさせることができるのです。
FreeBuds Proの初代はダイナミックドライバー1個であったのですが、FreeBuds Pro2からデュアルドライバー式に変わり、すっきりしゃっきりとした音となり、FreeBuds Pro3では、さらに磨きがかかっています。
【マニアさん必見!】HUAWEI FreeBuds Pro2/3の周波数特性グラフ(タップすると見られます)

※注:イヤホンは挿入状態によって印象が異なります。

周波数特性グラフを見る限りは、FreeBuds Pro3は高音域をFreeBuds Pro2よりも上げているのが分かりますが、平面振動板ドライバーによるものなのでしょう。
また、80~3500Hzの帯域も若干持ち上がっています。
前モデルFreeBuds Pro2のデフォルト(DEVIALETチューン)では若干ドンシャリ傾向だったデフォルトの特性を極力フラットに近づけたかったのかも知れません。
8kHzで少しレベルが下がっているのは恐らくダイナミックドライバーの特性で、20kHzあたりにおいても極端にレベルが下がりきらないのは、マイクロ平面振動板ドライバーの特性が高音域寄りであり、比較的広帯域になっているためではないかと推測しています。
この辺は、前モデルFreeBuds Pro2も似ており、ハイレゾなのであろうことが容易に推測できます。

デフォルトを基準にすると、Lowブーストは80Hzより下の帯域でレベルが上がると共に150Hzが5dB位レベルが下がっています。
対してHIGHブーストは少々変わっていて、低い帯域と高い帯域が持ち上がる傾向に。
HIGHブーストにすると、デフォルトよりも音にメリハリが付く(いわゆるドンシャリ)ようになるのがグラフから分かります。
ドンシャリが好きな人は迷わず、HIGHブーストでしょう。
しかし、Androidスマホでサウンド効果が効かない不具合を確認したので、すぐにでも変えたい場合はショップに相談するか、iPhoneユーザーでHUAWEIイヤホンを使っている人を探して、HIGHブーストに切り替えてもらうのも手ですね。
こんな曲を聴いてみました(タップすると見られます)
毎度お馴染みのAmazon Music Unlimitedでテストしてみました。
水樹奈々 スパイラル【HD】
水樹女史のビブラートは新旧どちらもいい感じに聞こえるのですが、FreeBuds Pro3の方が高音域で上がって、ドラム系の音がより目立つようになった印象。
岡崎体育 深夜高速【Ultra HD】
FreeBuds Pro3の方が高音域で上がって、ドラムのハイハットが目立つのがよく分かりますが、キツイ感じはしません。
やはり新旧共にダイナミック+BAのデュアルドライバーなので、スッキリした音で明瞭度が良く印象がいいですね。
新時代 Ado【ドルビーアトモス】
音の広がり感があり、没入できるドルビーアトモス。
出だしのAdoのスカっとした歌声、アフリカの民族音楽を思わせるかのようなドラムの音。
FreeBuds Pro3の方が若干迫力のある音のように感じましたが、FreeBuds Pro2とは僅差に感じます。
BTS Butter【ドルビーアトモス】
こちらもドルビーアトモスで聞いてみます。
Butterの始めあたりのドラム+BTSの甘い歌声を聞いた場合もサビの部分でFreeBuds Pro3の方が高音域で上がっているのが分かりますが、キツイ感じではありません。
サビの部分がスッキリしたような感じですね。
別枠 YouTube
YouTubeでトークの動画を視聴することもあるのですが、FreeBuds Pro2の際に「さ行」の音が歪んでしまうソースがまれにあります。
しかし、FreeBuds Pro3では、問題なく聞くことができました。
ノイズ除去機能が
FreeBuds Pro2よりも向上


ANCや通話のノイズ除去機能がFreeBuds Pro2よりも向上しています。
FreeBuds Pro3には、僅かな窪みができ、ANC切り替えの操作性が向上しているのも実感できました。
FreeBuds Pro2では、タイミングによるものなのか、ANCが中々切り替わらない場合もあったので、窪みを付けただけでここまで違うとは…。
さらには、インテリジェント・ダイナミックANCを搭載しており、前モデルと比較して、約50%もANCの性能が向上したといいます。
実際に試してみると、確かに前モデルとANCの効果に違いがあることを感じることができました。
また、通話マイクに関しても、近くで掃除機を掛けても、気にならない位ノイズ効果が得られる(下記動画を参照してください)。
それもそのはず、DNN通話ノイズリダクション2.0を搭載しており、環境ノイズや風ノイズなどを軽減してくれる。快適な会話を行うことができるのです。
ワイヤレス充電にも対応

ANC OFFの状態では本体フル充電時に最大約6.5時間連続再生できます。
バッテリーケースで充電しながらの使用時間が前モデルの最大30時間から31時間に伸びたのも嬉しいところ。
前モデルがQi充電対応という点も、FreeBuds Pro3にも引き継がれており、さらに充電を開始すると「ピッ」というようなビープ音が出るようになり、充電されているのが分かりやすくなっています。

イヤーピースのサイズが増えた

XSサイズのイヤーピースも付属しており、様々なサイズにフィットしやすくなっています。
L2HC 2.0対応なる端末が
日本国内にはない

中国国内には、HUAWEIのMate60 Proという高音質コーデックであるL2HC対応のスマホが発売されているものの、米中の政治的な問題が発生して以降、残念ながらスマホの新製品が日本国内で発売されていません。
ファームウェアがL2HCに対応しているのかは分かりませんが、L2HC対応のスマホの登場が待たれるところです。
イヤーピースを社外品に交換できない

相変わらずノズルが短く楕円形という独自仕様のため、イヤーピースを社外品に交換することができません。
FreeBuds Pro2を使っていて、何か使えるイヤーピースがないか探していた所、たまたまApple AirPods Proと類似形状だったため、AirPods Pro用の社外品イヤーピースも使えることが分かりました。
私が確認したイヤーピースを紹介します。

コンプライというメーカーのTWO-220シリーズで、低反発ポリウレタンを使っており、どんな耳にもジャストフィットさせることができるだけでなく、バッテリーケースにしっかり収まるので、付け外しする必要がありません。
\どんな耳でもジャストフィット!コンプライのTWO-220/
耳にイヤホンを挿入する前に、イヤーピースを若干潰しておき、装着してから安定するまで数秒待つ必要があります。
その際、イヤーピースが広がるので「ブブブブ」という音が聞こえるのと、低反発素材なので、取り扱いによってはダメになりやすいのが難点ではあります。
全てのAirPods Pro用イヤーピースが使えるかは定かではないですが、付属のイヤーピースでもサイズが合わない人は試してみる価値ありです。

AI Lifeアプリが動かない端末で
LDACへの切り替え不可

AI Lifeアプリが動かない端末では、LDACへの切り替えができません。
FreeBuds Pro2やFreeBuds5iでは、デフォルトのままでは、LDACにすることができないので、一旦スマホ側で操作して、LDACに設定してやる必要があります。
そうすれば、どの端末に接続しても、LDACが使えるようになっていました。
しかし、FreeBuds Pro3では、その方法が使えなくなっており、必ず使用する端末上でHUAWEI AI Lifeアプリを使って、LDACに変更する必要があります。
FreeBuds Pro3の仕様など
FreeBuds Pro3の仕様
- 重量:約5.8g(イヤホン単体)、約45.5g(充電ケース)
- 使用時間:連続音楽再生時間(ANC OFF):本体フル充電時約6.5 時間、本体+ケース込み約31 時間。
連続音楽再生時間(ANC ON):本体フル充電時約4.5 時間、本体+ケース込み約22 時間。 - 充電時間:イヤホン(充電ケースに入れた状態)で約40 分
イヤホンなし充電ケース(有線)で約1 時間
イヤホンなし充電ケース(ワイヤレス)で約150 分 - Bluetoothコーデック:SBC/AAC/LDAC(LDACはAndroid端末のみ。理由は後述)
- ドライバー:φ 11 mmダイナミックドライバー + マイクロ平面振動板
(BA)ドライバー - 充電コネクタ:USB-C
- イコライザー:「Default」「低音強調」「高音強調」「音声」「交響曲」「Hi-Fiライブ」
- 防塵・防滴:IP54
梱包形態が変更



まずは、梱包箱の「HUAWEI FreeBuds Pro3」の印刷がゴールドからシルバーに変わっているのが分かります。
ゴールドの方が高級感があるのかも知れません。
次に、イヤーピースの梱包ですが、以前も、今回はイヤーピースが1種類増えた(XSサイズ)のでその分梱包材が大きくなっています。
サイズ毎に揃えてあると凄く便利で、下位機種であるFreeBuds5iは袋詰めとなっていますが、全部開けてしまうと、パっと見では分からなくなる場合も。
几帳面な人なら分けるのだろうけれど、初めから梱包材があると整理する時にいいのです。
箱から取り出すと、前モデルのユーザーならば、一瞬違和感を感じることでしょう。
バッテリーケースは微妙に小さくなった


「DEVIALET」の文字がなくなったというのもあるが、確かにサイズが微妙に小さくなっています。
小さくなると使い勝手が悪くなりがちなのですが、FreeBuds Pro3は違いました。
前モデルよりもイヤホンを取り出しやすくなっているのです。
前モデルでは、イヤホンを取り出す際に若干引っ掛かりぎみだったのが、今回はスッと取れるようになっています。
このスムーズさはいいですよね。

一部機器でLDACが使えない
AndroidスマホSH-41A、Shanling M0Pro、PCでテストした所、FreeBuds Pro3を使用していてLDACが使えない事象が発生。
調査した所、Androidスマホ以外はLDACの使用ができないことが分かりました。
その旨HUAWEIに報告した所、FreeBuds Pro3から各接続端末毎に設定しなければならないので、それができないShanling M0Proは対応しておらず、不具合ではないとの回答を得ています。
気になって、いくつか端末を入手して、チェックしてみました。
FreeBuds Pro2及びFreeBuds Pro3で端末毎に使用できたコーデックは次の通りです。
【FreeBuds Pro2】
端末 | OS | 種別 | 使用できたコーデック | 備考 |
SHARP SH-41A | Android | スマートフォン | SBC/AAC/LDAC | |
Apple iPhone | iOS | スマートフォン | AAC | |
Shanling M0Pro | DAP | SBC/AAC/LDAC | ||
Amazon Fire7 | Fire OS | タブレット | AAC/LDAC | HUAWEI AI Lifeアプリが動作しない |
Sony NW-ZX707 | Android | DAP | SBC/AAC/LDAC | HUAWEI AI Lifeアプリが動作しない |
Dell Inspiron | Windows | PC | SBC/AAC/LDAC |
【FreeBuds Pro3】
端末 | OS | 種別 | 使用できたコーデック | 備考 |
SHARP SH-41A | Android12 | スマートフォン | SBC/AAC/LDAC | |
Apple iPhone | iOS | スマートフォン | AAC | |
Shanling M0Pro | DAP | SBC/AAC | ||
Amazon Fire7 | Fire OS | タブレット | AAC | HUAWEI AI Lifeアプリが動作しない |
Sony NW-ZX707 | Android12 | DAP | AAC | HUAWEI AI Lifeアプリが動作しない |
Dell Inspiron | Windows | PC | SBC/AAC |
Sony NW-ZX707は、SH-41A同様OSはAndroid12であるが、LDACに切り替えるためのHUAWEI AI Lifeアプリをインストールしても、うまくアプリとイヤホンが接続できない事象が発生。
そのため、LDACに切り替えることができませんでした。
また、Amazon Fire7でもHUAWEI AI Lifeアプリのインストールを試みましたが、LDACに設定するためのメニューが表示されませんでしたが、それ以外の動作は問題なし。

Fire7の開発者モードでは、そもそも音質の設定がないので、その影響ではないかと思われます。
Android搭載DAPであるNW-ZX707でLDACが動作しない所からすると、他のAndroid搭載DAPでも同様ではないでしょうか。
Shanling M0ProでもSBC/AACの接続しかできないので、OSを持たないDAP及びBluetooth付きDACでLDACを使うのは絶望的ではないかと思われます。



スマートフォンでないと、HUAWEI AI Lifeアプリを動作させるのは難しいのではないでしょうか。
ちなみに、Androidスマホ相手のFreeBuds Pro3では、こちらの環境のせいか、あまりLDACの優位性は感じられず。諦めきれず、FreeBuds Pro2を色々な機器にLDACで接続。



楽器の音の所で、「えっ」と思う場面もあったけれど、何度も聞き直すと「気のせいか?」と思ってしまうなど何とも訳が分からない感じでした。
今回のチャレンジを踏まえて、LDACが本当に高音質なのかという記事を別サイトにまとめているので、是非そちらも参考にしてください。
FreeBuds Pro3が劣るという話ではなく、LDACというシステム自体どうなんだろうねぇと高音質コーデックに一石を投じる内容です。
通話メインでかつ音楽をいい音で聞きたい人におすすめ
前モデルであるFreeBuds Pro2と比べても、ANCやノイズ除去機能など通話に関する機能が特に強化されており、通話する際に通話相手に聞き返さなくてもいいし、相手から聞き返されることが少なくなるのでは。
それだけでもストレスが解消されます。
音質の基本となるドライバー自体が改良されており、元々音質がいいところをさらに微調整してよくなっている印象を受けています。
前モデルよりも改善されているのが分かるFreeBuds Pro3は買いと言えましょう。
\FreeBuds Pro3を使って快適な通話でイライラを解消!/
※今回、華為技術日本株式会社様よりレビューのため、本機のサンプルをご提供いただき、レビューを行っていますが、レビューの評価には一切関係ありません。
下流ブログにも関わらず、快くサンプルをご提供くださった華為技術日本株式会社様に感謝!

