Jackery ポータブル電源 3000 New は、その圧倒的なパワーと革新的な設計で、ポータブル電源市場に新たな基準を打ち立てました。
しかし、その真価を理解し、最大限に活用するためには、表面的なスペックだけでなく、その背景にある技術、充電の柔軟性、そして機能を拡張するアクセサリ群についての深い知識が不可欠です。

このスペックは具体的にどういう意味を持つのかしら?



旧モデルの3000 Proと比較して、どの点が決定的に違うのかな?



ソーラー充電の実力と最適な充電方法はあるの?



どんなアクセサリーを揃えれば、さらに便利に使えるんだろう?
この記事では、これらの疑問に答えるため、「Jackery 3000 New」を構成する核心的な技術仕様、多様な充電オプションとその詳細、そして製品のポテンシャルを引き出す純正アクセサリについて、提供されたレビュー記事 を基に、徹底的に掘り下げて解説します。
Jackery 3000 New の主要技術仕様
「Jackery 3000 New」が提供する卓越したパフォーマンスは、慎重に選定され、最適化されたコンポーネントと先進技術の結晶です。
ここでは、その主要な仕様を、単なる数値だけでなく、それがユーザーにもたらす具体的な価値と共に詳しく見ていきましょう。
核となるエネルギー供給能力:容量と出力
これは、ポータブル電源の「スタミナ」を示す数値です。
3072Whという容量は、例えば消費電力100Wの機器を約30時間、50Wの機器なら約60時間動かせる計算になります。
これは、一般的なノートパソコン(50Wh)を約60回以上フル充電できるエネルギー量に相当します。
災害時の停電が数日間続いたとしても、あるいは連泊のキャンプや車中泊においても、電力切れの心配を大幅に軽減し、精神的な安心感をもたらします。
これは、同時に供給できる電力の大きさを示します。
日本の家庭用コンセントは通常15A(=1500W)までなので、3000Wという出力は、家庭用コンセント2つ分に相当するパワー を持っていることになります。
これにより、電子レンジ(1000W~1500W) 、電気ケトル(1000W~1300W) 、ドライヤー(1200W程度)といった高消費電力の家電製品はもちろん、後述する多くの電動工具も余裕で動かすことが可能です。
これまでのポータブル電源では諦めていたような機器が使えるようになることで、活用の幅が劇的に広がります。
モーターを使用する機器(冷蔵庫、エアコン、コンプレッサー、一部の電動工具など)は、起動時に定格消費電力の数倍の電力(突入電流)を必要とすることがあります。
6000Wという瞬間最大出力は、このような起動時の大きな電力要求にも耐えうる設計 であることを示しており、対応できる機器の範囲をさらに広げ、安定した動作を実現します。
心臓部を支えるバッテリー技術:安全性、長寿命、高効率
バッテリーの安全性と寿命は、ポータブル電源を選ぶ上で最も重要な要素の一つです。
「Jackery 3000 New」は、近年注目されているリン酸鉄リチウムイオン電池を採用しています。
これは、従来のポータブル電源で多く使われてきた三元系リチウムイオン電池と比較して、熱安定性が非常に高く、過充電や物理的な衝撃による発火リスクが低い という大きなメリットがあります。
特に、住宅内での使用や、高温になりがちな車内での利用、あるいは災害時の過酷な環境下を考えると、この安全性は非常に価値が高いと言えます。
ポータブル電源は決して安い買い物ではありません。
だからこそ、長く使いたいものです。「Jackery 3000 New」のリン酸鉄バッテリーは、充放電を繰り返しても性能が劣化しにくい という特徴も持っています。
そのサイクル寿命は約4000回(初期容量の80%以上を維持) とされており、これは旧モデル「3000 Pro」が採用していた三元系リチウムイオン電池(約2000回) の実に2倍にあたります 。
仮に毎日欠かさず充放電を繰り返したとしても、計算上は10年以上にわたって使い続けられる ことになり、頻繁に利用するユーザー(日常的な節電利用など)にとっても、長期的な防災備蓄を考えるユーザーにとっても、非常に優れたコストパフォーマンスを提供します。
「大容量=重い・大きい」という従来の常識を覆したのが、電気自動車(EV)業界でも採用が進むCTB技術です。
これは、多数のバッテリーセルをモジュール化してパッケージに収める従来の方式とは異なり、バッテリーセルを直接、製品本体の構造(ボディ)に組み込む革新的な技術です。
これにより、モジュール間の無駄なスペースや部品点数を大幅に削減。Jackeryによれば、内部スペースの利用効率が15%向上 したとされています 。
その結果、3072Whという大容量を維持しながら、同クラスの従来製品と比較して本体サイズを約47%も小型化、そして重量を約43%も軽量化 するという、驚くべき進化を達成しました。
これは単に持ち運びやすさを向上させるだけでなく、バッテリーセルの冷却効率を高めたり、本体の構造的な強度を高めたりする効果も期待できます。
バッテリーは非常にデリケートな部品であり、安全かつ効率的に運用するためには高度な制御が必要です。
「Jackery 3000 New」には、Jackery独自のChargeShield技術と呼ばれる高度なバッテリーマネジメントシステム(BMS)が搭載されています 。
これは、バッテリーの電圧、電流、温度などを常に監視し、過充電、過放電、過電流、短絡(ショート)、高温・低温といった異常状態を検知 すると、自動的に充放電を停止したり、適切な制御を行ったりする、いわばバッテリーの「頭脳」です。
これにより、バッテリーの性能を最大限に引き出しつつ、ユーザーが安全に使用できるよう保護し、バッテリー自体の寿命を延ばすことにも貢献します。
物理的な設計:サイズ、重量、そして使いやすさ
CTB技術の恩恵により、3000Whクラスのポータブル電源としては、設置面積や収納スペースの点でメリットがあります。
家の中に置いても過度な圧迫感が少なく、車への積載もしやすくなっています。
これもCTB技術による軽量化の成果であり、同クラス(3000Wh級)のポータブル電源の中ではトップクラスの軽さ を誇ります。
旧モデル「3000 Pro」の約29kg からも約2kg軽量化されており、他社製品では40kgを超えるものもある中で、この数値は特筆すべきです。
もちろん、絶対的な重量としては軽くはありませんが、オプションのカートを使うことで持ち運びも行えるレベルであり、「ポータブル」としての実用性を大きく高めています。
持ち運びの負担については、別記事でさらに詳しく触れます。
本体には頑丈で持ちやすい固定式の2つのハンドルが上面に配置されており、両手でしっかりとグリップできます。
デザインも、従来のポータブル電源にありがちな無骨さを抑え、比較的シンプルでスタイリッシュな外観にまとめられており、家庭内やキャンプサイトでも周囲に馴染みやすいでしょう。
さらに、震度7クラスの揺れにも耐えるIEC60068-3-3耐震試験に合格 しており、物理的な堅牢性も確保されています。
多様なニーズに応える出力ポート群
現代のデバイスは多種多様な接続方法を必要としますが、「Jackery 3000 New」は、その要求に応えるべく、豊富な出力ポートを備えています。
家庭用コンセントと同じ形状で、様々な家電製品を接続できます。
合計で3000Wまで同時に出力可能です。
特筆すべきは、5口のうち1口が30A(アンペア)に対応している点です。
これは、一般的な15Aのコンセントよりも大きな電流を必要とする、キャンピングカーの電源接続や一部の業務用機器などにも対応できることを意味し、プロユースの幅を広げます。
スマートフォンやタブレット、その他のUSB-A対応デバイスを急速充電できます。
近年増えているUSB-Cポートも2口搭載。
しかも最大100WのPower Delivery(PD)に対応 しているため、対応するノートパソコンやタブレット、最新のスマートフォンなどを非常に高速に充電できます。
これは、外出先でのPC作業などが多いユーザーにとって大きなメリットです。
車載用の冷蔵庫や空気入れ、その他のカーアクセサリーなど、12Vシガーソケット電源を使用する機器を接続できます。
これら合計10個の出力ポートにより、家族や友人と複数人で同時にデバイスを充電したり、様々な家電や工具を組み合わせて使用したりする場面でも、ポート不足に悩まされることは少ないでしょう 。
利便性と安全性を高めるその他の機能
前述の通り、停電時に20ミリ秒以下という速さでバッテリー給電に自動で切り替わり、接続機器の動作を継続させます。
スマートフォンアプリ「Jackeryアプリ」との連携は、「Jackery 3000 New」を単なるバッテリーから「スマート電源」へと昇華させます。
後述するように、遠隔からの状態監視(バッテリー残量、入出力電力、推定時間など)、各出力ポートのON/OFF制御、充電モード(高速/通常/サイレント)の選択、バッテリー寿命を延ばす設定(バッテリー節約モード、超ロングスタンバイモード)、本体ファームウェアのアップデートなど、多彩な機能を手元で操作できます。
Wi-Fi接続を利用すれば、外出先から自宅のJackeryの状態を確認することも可能です。
旧モデル「Jackery 3000 Pro」から どう進化したのか?
「Jackery 3000 New」の登場により、同じ3000Whクラスの旧フラッグシップモデル「Jackery 3000 Pro」との違いが気になる方も多いでしょう。
価格差も考慮し、どちらが自分のニーズに合っているのか、進化したポイントを中心に徹底比較します。
Jackery 3000 New | Jackery 3000 Pro |
リン酸鉄リチウムイオン (LiFePO4) | 三元系リチウムイオン |
【最重要】Newは安全性・長寿命で圧倒的優位。
LiFePO4は熱暴走リスクが低く安全性が高く、サイクル寿命もProの約2倍(4000回 vs 2000回)。
頻繁な充放電や長期的な利用(防災備蓄、日常使い)を考えるなら、Newの選択が賢明。
Proの三元系はエネルギー密度が高いメリットがあったが、総合的な安心感と寿命ではNewに軍配が上がる。
Jackery 3000 New | Jackery 3000 Pro |
採用 | 非採用 |
Newの軽量化・小型化・高効率化の鍵。
セルを直接ボディに組み込むことで、同じ容量でもProより軽量(約2kg減)・コンパクト(体積効率向上)。
構造的な堅牢性向上も期待できる。
Proにはない、Newの大きなアドバンテージ。
Jackery 3000 New | Jackery 3000 Pro |
約27kg, 約 41.6x32.5x30.5 cm | 約29kg, 約 38.4x26.9x30.75 cm |
Newが明確に軽量化。
約2kgの差は、持ち上げや車載時に体感できる違いとなる。
サイズはNewの方が若干幅・奥行きがある。
Jackery 3000 New | Jackery 3000 Pro |
固定ハンドル + 【オプション】別売カート | 【標準装備】一体型伸縮ハンドル&ホイール |
思想の違い。
Newは本体を極力シンプルかつ軽量に保ち、必要な人だけがカート(別売 約2万円)を追加するスタイル。
カートを使えばスムーズに移動可能。
Proは追加費用なしでスーツケースのように転がせる手軽さが魅力だが、その分重くなり、カートのある分嵩張ってしまう。
利用シーン(頻繁な移動か、据え置きに近いか)や予算で評価が分かれる。
Jackery 3000 New | Jackery 3000 Pro |
大幅に機能強化 | 基本的なモニタリング・操作 |
Newは「スマート電源」としての側面が強い。
Proも基本的なアプリ連携はあったが、Newでは充電モード(高速/通常/静音)選択、バッテリー節約モード(85%充電制限で寿命UP)、超ロングスタンバイモード(長期保管用)、AC入力電流制限、詳細な発電量記録など、バッテリー管理と運用を最適化する高度な機能が追加されている。
日々の利便性や長期的なバッテリー維持管理において、Newが格段に優れる。
Jackery 3000 New | Jackery 3000 Pro |
高速 / 通常 / サイレント(<30dB) | 高速充電のみ(Proの静音性は不明) |
Newは静音充電が可能。
特に夜間や静かな環境での充電時に、ファンノイズを大幅に抑えられる「サイレント充電モード」は大きなメリット。
Proにはこのモードがない。
Jackery 3000 New | Jackery 3000 Pro |
約36万円(2024年時点参考) | 約42万円(販売終了・当時の価格による) |
初期投資がPro高い傾向。
Proよりも価格が安く、約2倍のバッテリー寿命、最新技術による安全性と利便性を考慮すると、Newが有利。
Jackery 3000 New | Jackery 3000 Pro |
3072Wh (バッテリー定格容量)/ 3000W(6000W) / ACx5(1つ30A) / USB-C(100W)x2 | 3024Wh(バッテリー定格容量) / 3000W(6000W) / ACx5(1つ30A) / USB-C(100W)x2 |
Newのバッテリー定格容量が増えたものの、基本的な電力供給能力(容量・出力・ポート構成)はほぼ同等レベル。
比較の結論:どちらを選ぶべきか?
基本的な電力供給能力はProもNewも非常に高いレベルにあります。
しかし、価格の安さをはじめ、バッテリーの安全性と圧倒的な長寿命(約2倍)、CTB技術による軽量化・効率化、そして大幅に進化したスマートなアプリ機能を考慮すると、「Jackery 3000 New」は明確に次世代の製品と言えます。
- 安全性を最重視する方
- 頻繁な充放電(日常使い含む)や10年以上の長期利用を想定する方
- より軽量なモデルを求める方
- アプリで詳細な設定や管理を行いたい方
一方で、もし中古市場などで状態の良い「3000 Pro」を安価に入手できる機会があり、かつ初期費用を抑えたい、転がして移動できる利便性を重視する、最新のアプリ機能は必須ではないという場合は、Proも依然として強力な選択肢となり得ます。
しかし、これから購入するのであれば、将来性や長期的なメリットを考慮し、「3000 New」を選択するのが賢明と言えるでしょう。
ライフスタイルと状況に合わせた最適なエネルギー補給!
「Jackery 3000 New」は、その大容量バッテリーを効率的に充電するために、複数の充電方法に対応しています。
それぞれの特徴を理解し、状況に応じて使い分けることで、常に最適な状態でポータブル電源を活用できます。
ACコンセント充電は最も速く確実な基本の充電方法
家庭用のACコンセント(100V)を使用すれば、0%から100%までのフル充電が、わずか約2.5時間という驚異的な速さで完了します。
これは、3072Whもの大容量バッテリーとしては非常に高速であり、急な外出や、使用後の速やかな再充電が必要な場合に大きなアドバンテージとなります。
選べる充電モード(アプリ連携)
「Jackery 3000 New」のインテリジェンスは充電にも及びます。専用アプリ「Jackeryアプリ」を使えば、充電モードを状況に応じて選択できます 。
- 高速充電モード: 上記の通り、最短時間での充電を目指します。
- 通常充電モード: 充電速度を少し抑えることで、バッテリーへの負荷を軽減し、寿命をさらに延ばす効果が期待できます。急いでいない場合に選択すると良いでしょう。
- サイレント充電モード: これはこのモデルの特筆すべき機能の一つです。充電時のファンノイズを30dB未満(図書館の中や深夜の郊外程度の静けさ)に抑えます 。寝室で充電する場合や、キャンプ場の静かな夜間、あるいはオフィスなど音に配慮が必要な場所での充電に最適です。充電時間は長くなりますが、快適性を優先したい場合に非常に有効です。
安全性への配慮
アプリからは、AC入力電流の上限値を設定することも可能です。
これは、自宅のブレーカー容量が小さい場合や、他の電気製品と同時に使用していて電力容量に余裕がない場合に、ポータブル電源の充電電流を制限することで、ブレーカーが落ちるのを防ぐのに役立ちます。
専用アプリへの接続に難あり
今回3000 Newをテストしていますが、私の環境では専用アプリに3000 Newを登録することができませんでした。
モード切替は諦めなくてはならないかも知れません。
ソーラー充電は環境に優しい 場所を選ばない究極のオフグリッド充電
太陽光という自然エネルギーを利用するため、環境負荷が低く、燃料も不要です。
ランニングコストがかからない点も大きな魅力です。
特にアウトドアや災害時など、コンセント電源が確保できない状況下で、電力の自給自足を可能にします。
パワフルな入力対応:最大1000W
「Jackery 3000 New」は、最大で1000W(ワット)ものDC入力に対応しており、Jackery純正の高性能ソーラーパネル「SolarSagaシリーズ」を複数枚接続することが可能です。
例えば、「SolarSaga 200」(200Wパネル)であれば、最大4枚まで並列接続できます。
ソーラーパネルの枚数を多くすれば、充電効率があがり、さらには充電電流が大きくなるので、充電時間は短縮されるというメリットがあります。
SolarSaga アダプター(Pro/Plus/New専用)を組み合わせれば、6枚のソーラーパネルが接続でき、最大1000Wで充電できます(200Wパネル4枚に同時使用可能な100Wパネルを2枚組み合わせる必要があります)。



予算に余裕のある方は、ソーラーパネルの枚数をできる限り増やすことをおすすめします。
充電時間の目安と変動要因
最大1000Wのソーラー入力があれば、Jackeryの公表値では理想的な快晴条件下で約4時間でフル充電が可能 とされています。
これは、日中の数時間で大容量バッテリーを満充電にできる可能性を示唆しています。
- 現実的な目安(SolarSaga 200使用時)
- 2枚 (400W): 快晴の理想的な条件下でも、単純計算で約11時間程度かかります 。実際には、日照時間の変化、太陽角度の変動、気温などの影響を受けるため、1日で満充電にするのは難しいと考えられ、数日かけて充電するか、日中の使用分を補うという運用が現実的です 。(旧モデル3000 Proは2枚で約9.5時間)
- 1枚 (200W): 快晴時でも満充電には計算上22時間以上を要し、実用上は数日間が必要になります 。(旧モデル3000 Proでは1枚で約19時間)
- 充電効率を左右する重要ファクター: ソーラー充電の効率は、①天候(快晴がベスト、曇り・雨では大幅低下)、②パネルの設置角度と方角(太陽光に対して常に垂直が理想)、③気温(高温すぎると効率低下)、④パネルへの影(一部でも影がかかると全体効率が大きく低下) といった多くの要因に大きく左右されます 。したがって、公表されている最速充電時間はあくまで理論値であり、実際の充電時間は状況によって大きく変動することを理解しておく必要があります。
最適な運用
ソーラー充電は、連泊キャンプでの電力維持や、長期停電時の生命線となり得る非常に有効な手段ですが、天候への依存度が高いことも事実です。
AC充電や後述のシガーソケット充電と組み合わせ、補助的な充電手段として、あるいは時間をかけてじっくり充電する方法として活用するのが賢明でしょう。
アプリを使えば、日々の発電量をグラフで確認できるため、設置場所や角度を最適化するヒントにもなります 。
シガーソケット充電:移動時間を有効活用する補助的充電
自動車のシガーソケット(12V/24V)から充電する方法です。専用のカーチャージャーケーブルが付属しています。
- 充電速度: AC充電や十分な枚数のソーラーパネルを用いた充電に比べると、充電速度はかなり遅くなります。満充電を目指すというよりは、移動中にバッテリー残量を少しでも回復させるための補助的な充電方法と位置づけるのが適切です。
- 利便性: 長距離ドライブ中や、キャンプ場へ向かう途中など、車両での移動時間を無駄なく充電に充てられる点がメリットです。特に、目的地でAC電源が使えない場合や、ソーラー充電だけでは不安な場合の保険として役立ちます。
純正アクセサリはポテンシャルを最大限に引き出す
「Jackery 3000 New」本体の性能もさることながら、その能力を最大限に引き出し、様々なシーンでの利便性を向上させるためには、Jackery純正のアクセサリが重要な役割を果たします。
ここでは、特に重要性の高いアクセサリをご紹介します。
ソーラーパネル (SolarSagaシリーズ)は持続可能な電力供給の鍵
200Wの高出力と、Jackery独自の高効率な太陽電池セルを採用し、優れた発電性能を発揮します。折り畳み式でコンパクトに収納でき、持ち運びにも配慮されたデザインです。
本体には角度調整可能なスタンドも付いており、太陽光に対して最適な角度で設置しやすくなっています。
「SolarSaga 200」などの一部モデルは、IP68等級の高い防水・防塵性能 を備えており、アウトドアでの急な天候変化にも強く、安心して使用できます 。
※接続するポータブル電源本体は防水ではありませんのでご注意ください。
前述の通り、「Jackery 3000 New」は最大1000Wまでのソーラー入力を受け付けます。
「SolarSaga 200」を最大4枚まで接続できることを意味します。
接続枚数を増やすほど、充電時間は短縮され、曇天時など条件の悪い日でもある程度の発電量を確保しやすくなります。
接続には専用の並列接続用アダプターや延長ケーブルが必要になる場合があります。
ソーラー充電を本格的に活用したいユーザーにとっては、複数枚のパネル導入が効果的です。
折り畳みキャリーカートで約27kgの移動負担を劇的に軽減
「Jackery 3000 New」は約27kgと、クラス最軽量級とはいえ、頻繁な持ち運びや長距離の移動には負担が伴います。
かなりズッシリするので、一人での運搬は困難な場合が多いでしょう。
この問題を解決するために、Jackeryは専用の折り畳み式キャリーカート(耐荷重80kg) を用意しています。
このカートに「3000 New」本体を載せれば、アスファルトや比較的平坦なキャンプサイトなどでは、力をあまり使わずにスムーズに移動させることが可能です。
坂道や多少の段差にも対応できるように設計されています。
本体を持ち上げる必要がなくなるため、腰への負担も大幅に軽減されます。
旧モデル「3000 Pro」にはキャリーハンドルとホイールが標準装備されていましたが、「3000 New」ではオプション扱いとなりました。
これは本体の軽量化・シンプル化を優先した結果ですが、持ち運びの頻度が高いユーザーや、体力に自信のないユーザーにとっては、このキャリーカートはほぼ必須のアクセサリー と言えるかもしれません。
購入を検討する際には、自分の利用スタイルに合わせてカートの必要性も判断すると良いでしょう 。
その他(ケーブル類、保護アクセサリなど)
ソーラーパネルを日当たりの良い場所に設置し、ポータブル電源本体は日陰やテント内に置きたい場合などに、ケーブル長を延長するために役立ちます。
必要に応じて、特定の機器を接続するためのアダプター類。
※公式での専用品の有無は最新情報をご確認ください。
これらの純正アクセサリは、「Jackery 3000 New」と最適に連携するように設計されており、安全性や性能を最大限に発揮させる上で重要です。
特にソーラーパネルとキャリーカートは、「Jackery 3000 New」の活用範囲と利便性を飛躍的に向上させるアイテムとして、本体と合わせて検討することをお勧めします。
▼Jackeryでは他にもポータブル電源を扱っています▼