Fusion360を使ってみた

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必要に迫られて…

3Dデータが欲しいクライアント様が増えてきているのもあるが、2Dでは勘合チェックするのに、案件によっては見づらいケースもあったりして。

Fusion360は、値段も工業用としては割合と安価な部類に入る。何よりも、あのAUTOCADで有名なAUTODESKの製品であり、お試しできるので、工業用の作画でどうかダウンロードして使ってみました。

書籍やネット情報が多いが…

Fusion360の出始めは、無償なアプリなのに、有償アプリと遜色ないから、ユーザーが多いよう。

元々簡単なインターフェイスであるのだけれど。書籍やネット情報は結構見つかるので、簡単な操作方法は覚えられてしまうのが利点。

しかし、物によっては情報が古いケースがあるようです。
それは、2020年に無償版の機能を縮小したためで、有償のユーザーとの差別化を図るためのよう。まぁ、それは仕方がないかな…。

決定的な差は、こちらに明記されています。無償の個人ライセンスは、アクティブで編集可能なドキュメントは10個までとされていますが、裏技を使って、ドキュメントを編集可能にしなければ、OKらしいです。

商用で使う場合、部品を作って共通化する場合もありえますので、無償の個人ライセンスでは使いづらいと思いますので(できなくはないけれど…)、商用の場合は、無償ではなくライセンスを購入して使う方が何かと便利です。

それはいいのだけれど、差別化する以外にもPDF出力など一部機能がなくなってしまっているなど、残念な点も(PDFは、有償のアドインを使えば可能)。

アセンブリが便利

Fusion360は安い物でありながら、アセンブリを使って機構の動作チェックもできたりします。アセンブリは、お高目の3D CADでないと使えない機能なので、ホント便利。

中途半端ではありますが、仮想の制御盤を描いてみて、蓋の開閉をできるようアセンブリで設定してみましたが、面白いのなんのって。

制御盤の蓋を開け閉めするのをGIFアニメにすると、こんな感じになります。繰り返すとクドイ…。

制御盤に入っている部品も、思ったより簡単にできてしまいます。

レンダリングもいいのだけれど…

レンダリングなる機能もあり、本物っぽく表示させることもできます。上のGIFアニメは、レンダリングを使って、静止画を3枚ほど作成して繋げたものです。

本当は、レンダリングで動画も作成できるのだけれど、フレックストークンなるものが必要で、有償扱いのよう。教育用は無制限らしいけれど、費用が掛かるのかどうかは定かではないです。

上のGIFアニメにしたようなものを、レンダリングを使って動画にすると、1000円位は掛かるみたいなので、ちょっとお試しで出力しようなんて気になれないので、面食らってしまいます。

ただ、静止画に関しては、無償でできるので、GIFアニメ→動画に変換というルートで動画を作成することができます(少々面倒ではありますね)。

アニメーションは作業指示書を作る際に便利!

もう1つアニメーションという機能があり、アセンブリしたものを順番にくっつけていくアニメーション動画の作成が容易に可能です。
製造業で使う作業指示書を作成する際、便利ではないでしょうか。

GIFアニメで小さめにしているので分かりにくいですが、PLCのアングルが変わり、最後にシリンダーが動く様子です。

avi形式で保存されます。

図面を2Dに起こすのも容易

2D図面から3Dに起こしなおすのもよいのですが、3Dでデータを作成し、2D図面に起こすのも非常に楽です。

特に断面図などもこんな簡単にできるので、ラクチンです。

Fusion360で断面解析している様子。これを使うと、断面図も簡単。

ビスのパーツが簡単に出せる!

ビスやナット類は意外と使いやすいデータがないので困っていた所、Fusion360ではSTEP形式でダウンロードすることが可能なことが分かりました。

ないビスは作るしかありませんが、ネジを作成することは容易にできるので、少しの労力で作成できます。

有償ライセンスにしても…

有償ライセンスにすれば安泰ということはなく、気の利いた機能は有償になっています。プラスチックで簡単にボスを追加したりする機能も最低金額のFusion360では使えなかったりします(後になって気づきました)。

product design extensionなるお高めの物にすれば、使えるようになります。プラスチック成型の設計をされる方は、最低金額の物でなく、product design extensionがいいでしょう。

プラスチック成型の設計をしない人は、最低金額のFusion360で充分だと思います。

product design extensionであっても、先に書いたようにレンダリングで動画を作成する場合は費用が掛かるようになっています。

最近は、サブスク+オプションというので儲けているメーカーが結構多いようで、もう少しお安くならないかなぁ…と思う今日この頃です。

Fusion360は、先に書いたもの以外に、シミュレーションも使えたりするので、お高めのCADより使いやすく、値段も安いスグレモノと言えそうです。

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