論理的思考は大事?
論理(プログラミング)的思考という言葉はよく耳にしますが、簡単に言ってしまえば、「物事を順序だてて考える」考え方のことです。
このサイトで取り上げている「プログラミング」ですが、理系大学などに進むと単位の一環、若しくは実験などのためにやっていたものです。しかし、いまや、小学生もプログラミングを勉強する時代となっているのです。
コロナ前から学校に論理的思考を育むためプログラミングを取り入れようという動きがあったのはご承知おきかと思います。下記リンクは、文科省のサイトに掲載された有識者会議の資料をまとめたページです。
時期が重なったこともありますが、学校にプログラミング学習が大幅に進んだのは、自宅待機やテレワークが始まったコロナ禍になってからと言えます。
こうした「プログラミング的思考」は、急速な技術革新の中でプログラミングや情報技術の在り方がどのように変化していっても、普遍的に求められる力であると考えられる。
また、特定のコーディングを学ぶことではなく、「プログラミング的思考」を身に付けることは、情報技術が人間の生活にますます身近なものとなる中で、それらのサービスを受け身で享受するだけではなく、その働きを理解して、自分が設定した目的のために使いこなし、よりよい人生や社会づくりに生かしていくために必要である。言い換えれば、「プログラミング的思考」は、プログラミングに携わる職業を目指す子供たちだけではなく、どのような進路を選択しどのような職業に就くとしても、これからの時代において共通に求められる力であると言える。
小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論の取りまとめ):文部科学省 (mext.go.jp)
有識者の間では、「プログラミング(論理)的思考」は、
- 急速な技術革新の中でプログラミングや情報技術の在り方がどのように変化していっても、普遍に求められている力であると考えられている。
- それらのサービスを受け身で享受するだけではなく、その働きを理解して、自分が設定した目的のために使いこなし、よりよい人生や社会づくりに生かしていくために必要。
- プログラミングに携わる職業を目指す子供たちだけではなく、どのような進路を選択しどのような職業に就くとしても、これからの時代において共通に求められる力であると言える。
以上のような認識となっており、「論理的思考」は大事なんですよと言っています。
小学生の問題にも論理的思考が登場
小学生の教科書を見ると、特に小学生の集大成である6年生に、プログラミングに似た問題が登場してきます。
算数を例にすれば、
Aさん、Bさん、Cさんの順に並びます。何通りありますか?
論理的な考え方をすると、
Aさん、Bさんの順なら、次はCさん。
Aさん、Cさんの順なら、次はBさん。
Bさん、Aさんの順なら、次はCさん。
Bさん、Cさんの順なら、次はAさん。
Cさん、Aさんの順なら、次はBさん。
Cさん、Bさんの順なら、次はAさん。
つまり、答えは6通り!
算数でいうと、計算問題はテクニックですが、文章題は自分で考える力、論理的思考が必要不可欠なのです。
ただプログラムを入力して、「ちゃんと動いたね。よくできたね」とするのは、小学生の低学年まで。中学受験する向きは中学年からは塾に通うことが多いですが、今後のことを考えれば、遅くとも中学年から論理的思考を育んでいくのは正解と言えます。
無論、他の教科をおざなりにしろという訳ではありません。論理的思考は、色々な教科に当てはまりますので、各教科の補完する役割となっています。
詰め込み教育が変わりつつある
以前の受験は、暗記+テクニックの詰め込みでどうにかなったものですが、今は、そうではなく、自分でよく考えて答えるという大人になったらやらなければならないことを中学生以上に求めています。
学習塾でも、詰め込み教育から自分で考える向きへシフトしてきているようです。それは、学校が自分で考える教育にシフトしてきているために他なりません。
小学生に出てきそうな問題を例に。
0、1、2、3のカードがあります。3桁の数字になるのは、何種類ですか。
先に紹介した考え方だと、
0、1、2の順だと次は3…3、2、1の順だと次は0。
答えは24通りだ!
となってしまいますが、「3桁の数字になるのは」と書いてあるので、頭に0が付くものとなります。つまり、
0、1、2、3
0、1、3、2
0、2、1,3
0、2、3、1
0、3、1、2
0、3、2、1
正しい答えは、以上6通りとなります。
逆に「4桁の数字になるのは何種類」という問題だと、
・頭に1がつくものが6通り。
・頭に2がつくものが6通り。
・頭に3がつくものが6通り。
答えは、18通りとなります。
先の24通りという所は、少々テクニックめいた感じですが、2番目・3番目の例題は更に自分で考える問題になります。所謂、ひっかけ問題と言われるものですが、ひっかけ問題は自分の考え方を試されるテストなんですね。
これを大人の世界に当てはめますと、ひっかけ問題=例外な物と言えます。大人になると、その例外に対してどのように行動するかによって、その人の評価が決まってきます。そう考えると、論理的思考はあなどれません。
個人的な考えですが、誰しも大人になれば、「論理的思考」が身に付くものと思っていますが、ボーっと過ごしていたら、全く身に付かないものでもあります。「論理的思考」って「奥が深いなぁ」と感じています。
ルーチンワークを決めるのも、論理的思考
例えば、普段の生活を思い浮かべてみてください。
- 朝5:00に起きる
- 食事を作る。
- 歯を磨き、会社へ行く支度をする。
- 会社に行く。
- 会社で午前中仕事をする。
- 会社でお昼にご飯を食べる。
- 会社で午後仕事をする。
- 終業時間となり、家に帰る。
- 夕飯を食べる。
- 寝る。
普段の生活は、大抵ルーチンワークとなっているでしょう。時々、「あーしよう。こうしよう」とか予定を変更したりして。
我々がやっているルーチンワーク。これって、立派な論理的思考なんですよね。これがあるから、物事がスムーズに進むわけで。
大人になったら、プログラミングこそ、一部の人間しか扱わないものの、論理的思考は、大人になっても有効なのです。
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